ACの回復になぜ12ステップが有効なのか?

12ステップと言えば依存症からの回復のためのプログラムです。
そのプログラムがACからの回復にも有効であると言われるのはどうしてでしょうか?
今日はこの問題をみなさんとご一緒に考えていきます。

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1.ACとは依存症の特徴のうち、強迫観念だけがある人々

依存症を特徴づけるものは二つあり、一つは精神面での強迫観念であり、もう一つは肉体面での渇望現象です。
強迫観念とは飲んだら止まらなくと分かっていながら、見え透いた言い訳をしてでも飲んでしまうことです。
これを狂気と言います。

2.渇望現象とは文字通り、飲み始めたら止まらなくなる現象

興味深いのは依存症の人たちは「全ての人は自分と同じように飲み始めたら止まらなくなる」と思い込んでいるということです。
同様にギャンブル依存症の人々は打ち始めたら皆が止まらなくなると思っています。
事実はそんなことはないのであり、ありのパパの例で言えば、酒は二口飲めば十分であり、三口目は飲むのが苦痛になります。
パチンコは百円やって「これのどこが面白いのか?」と、面白(おもしろ)いどころか苦痛を感じました。

しかし、ありのパパは全ての人は(自分と同じように)怒ったらいつでも怒りを爆発させると思い込んでいました(笑)。
事実はそんなことはないのです。
もし本当にそうなら、だれも叱(しか)って子供を躾(しつけ)ることは不可能になります。
上司は部下を教育することも出来ませんし、教師は生徒を訓練することも出来ません。
しかし実際は怒りを爆発させたい誘惑を感じつつも、相手を愛し、自分の役割を忠実に果たしているというのが現実です。

3.12ステップが有効なのは強迫観念に対してだけ

いったん渇望現象を感じるようになったら、それは死ぬまで治りません。
なにか死刑宣告をするようですが、事実ですから仕方ありません。
だからこそ自分が依存症であると自覚したら、治ろうとジタバタせず、速やかに回復に向かって歩みを進めるべきなのです。

治ることと回復の違いは何でしょうか?
治るとは、渇望現象そのものを自分の体から無くしてしまうことです。
回復とは、渇望現象がやって来ないように強迫観念のスイッチが入らないようにすることです。

最初の一杯を飲ませるのが強迫観念であり、一杯目を飲んだら飲むのを止めることが出来ないのが渇望現象です。
だったら最初の一杯を金輪際(こんりんざい)飲まなければ良いわけです。
どんなに症状が重いアル中であっても酒を飲まなければ普通の人と変わらない生活が出来ます。
ありのパパもいかに怒りが爆発しやすくとも、怒りさえしなければ普通の人と全く同じように生きることが可能なのです。

4.AC特有の強迫観念とは何か?

アル中にとっての強迫観念とは「最初の一杯」ですし、様々な依存症にスイッチが入ってしまう切っ掛けがあります。
では渇望現象がないACにとっての強迫観念とは何でしょうか?
全部で14あるのですが、ここではその中から12個を選んでみました。

・刺激に嗜癖する。
・孤立し、人を恐れる。
・人が怒っていたり、人に批判されると怯える。
・病んだ見捨てられ欲求。
・被害者視点で生きている。
・共依存
・自分の意見を述べると、罪悪感を持つ。
・自分が救える人を愛する傾向がある。
・感情の否認
・自分を裁き、自己評価が低い。
・関係が切れることを恐れる。
・行動する人ではなく、反応する人である。

以上のものがACの特徴であると言われているものです。
思いあたる節はありますか?
私は12個全部がそうでした。
そうでしたというか、自分の心の中を見て、このリストを作ったのですから全部当てはまるのは当然ですね(笑)。

5.ACはパラアルコホーリク

パラアルコホーリクとは疑似アル中ということです。
アルコール依存ではないが、アル中と同じような特徴を持っているということです。
道理でアル中さんに親近感を持つわけです(笑)。
ではどのようなところがアル中さんに似ているかというと、それが3.の12の特徴ということになります。

特徴の一つ一つは漠然としており、何を言っているのかよく分からないとお感じになるかもしれません。
しかし一つ一つの特徴を自分の行動パターンに当てはめながら見ていくと「ある!ある!これは私のことだ!」という実感をもって頷(うなず)くことが出来るのではないでしょうか。

それでもなおACにとっての強迫観念は他の依存症にとっての強迫観念に比べると分かりにくいかもしれません。
渇望現象がない分(ぶん)だけ、強迫観念の内容が見えにくくなっているのです。
このことが、ACの回復を妨(さまた)げる理由の一つになっています。

◎しかし、この問題にも解決があります。
それは12の特徴の一つ一つを無力の対象として取り上げて、その特徴の軽減をはかるというやり方です。
そのやり方はまた改めて述べてみたいと思います。
平安と祝福を祈っています。

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