12ステップで棚卸しする領域はどこか?

(ステップ4)

今日は皆さんとご一緒に、何について棚卸しすれば良いのかを見ていきます。

スポンサーリンク

1.恐れについての領域

①自分の思い通りに人を動かすために、親切だったり献身的だったり忍耐深くあったりすることもある。

「ほら、そこに幽霊がいるよ!」と言われたら、驚かない人はいないでしょう。
この類の恐れは人が持って生まれたものであり、良いとか悪いとかいう種類のものではありません。

しかし今日問題にしようとしているのは、そのような種類の恐れではありません。
どのような恐れかと言いますと、それは私たちの潛在意識の中にあって、私たちの行動を知らぬ間にコントロールしてしまう類のものです。

ありのパパの人生を振り返ってみると、人様に自分の思い通りに動いていただくために、人当たりが柔らかかったり、忍耐深そうに見せていたり、寛容を装っていたことがあるのを認めざるを得ません。

恐れが動機となるのは不正直な対応だけではありません。
恐れが動機となって親切そうに振る舞ったり、寛容な感じを装ってしまうこともあります。
殊に人当たりが柔らかそうに見える人の心の中には恐れが巣くっていることがあるものです。

このような恐れの感情は普段は抑圧していますから、気づくことはありません。
ですから私たちはこれを棚卸しという方法で明らかにする必要があります。
あたかも売り場の奥の倉庫に行って、売れ残りの商品は何か、傷が付いてしまい売り物にならなくなった商品は何かを、帳簿を開きながら記入していくようにです。

恐れに対してあまりに否認が強く、思い出すことに心理的抵抗がある場合、まず生まれてから今日まで関係があった人のリストを作ります。
そのリストを見ながら、恐れに該当する人を別の用紙に書きだしていきます。
このようにして恐れのリストを完成させます。

ACの場合、記憶が抑圧されているなら、ミーティングに出席して他のACの分かち合いを聞くことが大変効果的です。
というか、それだけが唯一の方法だったりします。

私自身はそのようにして人の話を聴きながら、心の中で「あぁ、そうだった!僕もそうだった!」と抑圧された記憶を修復していきました。
それまではありふれた三流のテレビドラマのような筋書きが自分の子供時代かと思っていたのに、それは偽造された記憶でしかなかったことに気づかされました。
人の話を聴いていると、心の中の記憶が白黒からカラー(総天然色)に鮮やかに変化していくのを感じました。
ACの仲間たち、ありがとう!

②恐れは連鎖反応を引き起こす(パターン化している連鎖反応)。

これは要するに恐れが隠れた動機となって、その人にとってお決まりの行動を引き起こすということです。
通常この動機としての恐れは意識されることがありません。
それでこの恐れは私の中で自由に働くことができます。
まさに無法状態です。

恐れは感情ですから、それだけでは私たちに害を及ぼすことはありません。
しかし恐れと不正直な態度と行動がセットになったとき、私たちの人生に致命的な悪影響を及ぼします。

恐れているということは身がすくんでいるということです。
身がすくんでいれば、当然のこととしてこちらの意志を相手に十分伝えるということは不可能なことになります。
そこから配慮の不足という短所が出て来ます。
自分の中に恐れがあることを自覚しない限り、恐れが引き起こす行動パターンは私たちを支配し続けます。

ではどうやって気づくかと言えば、棚卸しのあとの「神と、自分自身と、もう一人の人に自分の誤りの本質をありのままに認め」るステップ5の作業によります。
一つ一つの性格上の欠点は自分でも気づくことは出来ますが、さすがに複数の欠点によって構成される行動パターンとなると自分で気づくのは至難です。
やはり「もう一人の人」の存在が必要です。

私たちが自分の内にある恐れが引き起こす行動パターンにはっきり気づくなら、私たちはこの行動パターンからある程度自由になることができます。
もちろんこれらの欠点は神でなければ取り除くことはできません。
それで私たちはステップの7で「これらの短所を取り除いてくださいと、謙虚に神に求めた」のです。

取り除くことは神にしか出来ませんが、その行動パターンに引っ掛からないように今日一日を気を付けて過ごすことは出来ます。
これが私たちの性格上の欠点を取り除くのは神と私たちとの協働作業であるということの意味です。

2.性についての領域

・12ステップが取り扱う「性」は、肉体的な性ではなく、もっぱら性にまつわる感情の問題を取り上げています。

・性の棚卸しをすると自己イメージが健全になります。

ありのパパが12ステップを学ぶなかで新しい気づきを与えられたのが、この性についての領域です。
今までは、あまり深く考えてこなかった領域でした。

・その性的行動が倫理的・道徳的に問題のある行為でなければ、それはその人の個人的な自由意志の範疇にあることです。

ビックブックには〔性の振る舞いは、あるべき姿を決めてから、棚卸しする〕とあり、また〔(性に関する)理想は変わってもいいし、また変わるものである〕と書かれてあります。

3.棚卸しは懺悔でもなく神の審判を仰ぐ行為でもない

ある方の棚卸しの様子を伺っていたところ、その方は一つ一つの行為においてご自分を責めておられました。
あたかも自分自身を断罪するのが棚卸しでもあるかのようでした。
ありのパパから見て、その方は余りにも良心的すぎ、また自罰的傾向があると感じました。

[棚卸し]という言葉は商売の世界で使う用語であることからも分かるように、事務的にさっさとやることが肝心です(恐れずに、徹底してやることが大前提です)。
それでなくても心理的抵抗があるのですから(虐待経験を持つACにとってはなおさらです)、棚卸しの最中は自己カウンセリングを一旦中断して、商売(棚卸し表を完成させる作業)に心を集中させる必要があります。

そして棚卸し表を完成させてから、存分にセルフカウンセリングをすればよいのです。
実際は「もう一人の人」に痛いところを突かれて、うなだれて「恐れ入りました!」と絶叫するのが落ちですが(笑)。

◎皆様の棚卸し作業がスムーズに進まれますように。
平安と祝福を祈っています。

コメント

  1. マッキー より:

    ありのパパさんへ

    おはようございます。

    「12ステップ」は潜在意識にある問題を自分から、神様に取り扱って頂くために持って行って、性格上の欠点や悪い依存的傾向を改善していく働きが大きな部分を占めると思うのですが、そのような理解で問題は無いでしょうか?
    初心者なので、初歩的なことが解っていないかも知れなくて済みません。

    ところで、私が通っている教会が昨年いろいろ有りまして、そのせいか牧師先生が今年から「エリヤハウス」の働きを教会を挙げて導入する、と教会総会で宣言されました。
    この働きも過去に受けた潜在意識にある傷(苦い根)を、祈り、棚卸し、告白や御言葉の宣言で取り扱う様ですが、「12ステップ」の働きと親和性が高いというか、似通っているところもあると思うのですが、エリヤハウスについて、ありのパパさんから見ての、印象、感想、意見、注意点、等々ありましたら、教えて下さい。

    どうぞよろしくお願い申し上げます。

    • ありのパパ より:

      マッキーさん、こんにちは。
      コメントをありがとうございます。

      そうですね。エリアハウスと12ステップの親和性・共通性ですか。
      もちろん両者とも心の世界を扱うものですから、おのずと共通点があるとは思います。
      しかし、その中でも気を付けないといけない点が幾つかあると思いますので、それを書きますね。

      ①エリアハウスを採用する教会はカルト化しているとの批判や噂のあるところが多いという印象があります。
      12ステップミーティングでは言いっぱなし・聴きっぱなし・他言無用の三原則が厳格に守られています。
      さて、エリアハウスではどのような取り扱い方がされているでしょうか?

      ②「潜在意識にある問題を自分から、神様に取り扱って頂くために持って行って、性格上の欠点や悪い依存的傾向を改善していく働き」と仰っていますが、問題はその次にあるのではないでしょうか?
      12ステップは完全や完成を目指すものではなく、成長を目指すプログラムです。
      取り扱っていただいて、その後は完全なキリスト者になるのでしょうか?

      ➂御言葉の宣言では人は癒されることはありません。
      物議を醸すようなことを書きますが、私の本音ですから仕方ありませんね(笑)。
      人がいやされようとするとき、丁寧に丁寧にやっていく必要があります。
      そして、いやしの道において自律性が最大限担保されることが最低条件です。
      なぜなら、癒されたあとに指導者に依存しなければ生きていけないようになっているのであれば、それはちっとも癒されたとは言えないからです。

      どうぞ、ご注意なさってください。
      またコメントしてください。お待ちしています。

  2. マッキー より:

    ありのパパさんへ

    返信有難う御座いました。

    ①エリヤハウスについて、確かにあまりいい噂は聞きませんね。
    ただ友人の牧師でかなり勧める人もいますし、実際に受講した友人から良い証を聞いたこともあって、私的には判断保留中です。

    ②改善していく働き←現在進行形、
    私も完全や完成を目指す、つまりゴールや到達点があるプログラムは分かりやすく、達成感があるかも知れませんが、違和感を覚えます。「じゃあ、そのあとどうすんの?」の疑問が着いてまわると思います。
    私も成長を継続的にし続けるプログラム(現在進行形)に取り組めれば、と思います。

    ③私が通っている教会の牧師が御言葉の宣言が大好きで「否定的な言葉は言わないようにしましょう。」 が口癖です。
    少し影響されているかも知れません。(泣)
    「自律性が最大限担保される」←アーメン!!

    いろいろ教えてくださり、有難う御座いました。
    また宜しくお願い申し上げます。

    • ありのパパ より:

      こんばんは、マッキーさん。
      コメントをありがとうございます。

      承認が遅くなりましたこと、お許しください。

      またコメントしてください。お待ちしています。