健全な人間関係作りのために

私たちは誰でも何かしら人間関係の悩みを抱えているものではないでしょうか?
対等な関係である友人関係において、上下関係である会社における上司や部下との関係において、そして最も濃い人間関係である家族との関わりにおいて問題を持っているかもしれません。
そこで今日は皆さんとご一緒に、健全な人間関係を作るにはどうしたら良いかを考えてみたいと思います。

①決めつけないこと。

人間は誰でも「あの人は、こういう人だ」と決めつけたがるものです。
自分はそれをされると嫌なのに、それをされた本人が「あの人は本当に人を決めつける人で嫌になっちゃう」と、人を決めつけているのです(笑)。

決めつけると、決めつけられた人はあなたの目の前から姿を消します。
代わりにあなたが決めつけた(あなたが勝手にイメージした)『当人』があなたには映るようになります。
もうこうなってしまうと、人間関係を修復することは難しいことになります。
「あなたは何度言っても分かってくれない」とか「お前はガミガミと文句ばかりを言う」とかのセリフが飛び交うようになります。
良く申し上げるのですが、何度言っても分からせることが出来ないのは、分からない人に問題があるのか、それとも分からせることの出来ない人にあるのでしょうか?
また、文句ばかりを言う人に問題があるのか、それとも文句ばかりを言わせている人に問題があるのでしょうか?
私たちお互いは胸に手を当てて、よ~く考えてみることが必要です(笑)。

②相手を支配しようとしない。

人を支配しようとして支配している人はあまりいないのではないでしょうか。
相手のことを慮(おもんぱか)って、善かれと思って言ったり、やったりしたことが、結果として相手を縛ることになる場合が多いようです。

拒食症の娘さんを持つ親御さんが、真顔でありのパパに言われたことがあります。
「私たちは娘のありのままを受け入れております。その証拠に『拒食症が治ったら結婚しても良い』と娘に言っているんですよ」
これを聞いて、皆さんならどう思われるでしょうか?
相手を支配している人は、自分が支配していることに気づかない場合がほとんどです。
ですから他人が何か言っても「カエルの面(つら)に小便」状態で、何を言われているのか全然分からないということが多いのです。

③建前で物を言わない。

建前で物を言うとは、安全策を取って当たり障りのないことを言うことです。
建前の反対語は本音です。
本音で物を言うとは、リスクを取って自分と相手にとって耳が痛いかもしれない本当のことを言うことです。
この安全策とリスクを取ることの違いがどこからやってくるかというと、それは相手のことを親身(しんみ)に思っているかどうかというところにあります。
当たり障りのないことを言っている限り、人間関係が破綻することはありませんが、関係が深まることもありません。
いつまでたっても上辺(うわべ)だけの関係は健全な人間関係とは言えません。
健全な関係とは、時が過ぎるに従ってより深い信頼関係を築き上げていくものです。

④気をつけなければいけないのは、本音で物を言えば良いということではありません。

ある時、カウンセリングを勉強している人のなかで人間関係のトラブルが起きたことがありました。
甲さんが乙さんに向かって「あなたは私が言うことを受け入れる力のある人だと思う」と言って、手厳しい指摘をしました。
しかし乙さんには、その指摘を受け入れるだけの心の準備がありませんでした。
そのような場合は「私にはまだそれだけの力がないので、そのような力が与えられるようにお祈りください」と言えば良いのですが、乙さんはやせ我慢をしてしまいました。
その結果、その指摘を最後まで聞いたのですが、心に大きな傷を負うことになりました。
それが人間関係のトラブルに発展したという訳です。

相手の発達段階に合わせて、こちらの言うことを変えていかなければなりません。
それが出来ない人は相手に忠告しようなどと考えないことです。

⑤相手より低い立場に立つこと。

心が閉じていると、相手と同じ立場に立とうとします。
しかしありのままの自分が素晴らしいと本心から思っていると、力(りき)む必要がありませんから自分から相手より低いところに立つことが出来ます。
水は高いところから低いところに向かって流れます。
人の心も同じような性質があり、自分を低くする人に向かって相手の心が流れるようになります。
これが対等だと感情交流は滞(とどこお)りがちになりますし、自分が相手より上に立てば関係作りの話どころではなくなります。

◎私たちは人為的な人間関係作りに走らず、自分自身がありのままを生きることによって設けることの出来る真の人間関係作りの達人になりたいものです。
祝福を祈っています。

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