理解不能なことが起きたとき

人間というものは、自分が理解できないような事態に遭遇した場合、自分でも思いもよらないような対応をしてしまうことがあります。
そしてその対応が後々命取りになることもあります。
今日は皆さんとご一緒に、そうならないために、普段からどんなことを心がけていれば良いかを考えてみたいと思います。

1.分かろうとするのではなく、共にいることを選びとる。

①もちろん理解しようとすることが悪いと言っているのではありません。

どう転(ころ)んでも今の自分では理解不能なことがあるのを認めるのです。
イエスが、罪からの救いや、復活・霊の命を養う食物などについて語ると、多くの弟子たちは『何のことを言っているのか、さっぱり分からない。こんな言葉は聞いておれない。』と言って、イエスから離れていきました。

②これに対してペテロは、他の弟子たちと同様に御言葉の真意は理解できなかったのですが、イエスへの個人的信頼のゆえにイエスから離れませんでした。

あとで分かるように神が定めておられることを、今すぐに分かろうとすることが、人間の失敗の原因になっていると思います。
イエスの母マリアも、その時には分からなくても『心にとどめて、思い巡らしていた』とあります。
分かるべき時が来なければ、分からないことも多くあります。

③今ある知識で既に理解可能となっている事柄を、判断の先のばしをしてはならない。

分からないことを今すぐに結論を出そうとすることが失敗の原因ですが、反対に理解できて当然であることを様々な理由で結論を出さないことも致命的な失敗の原因になります。
カルト教会の問題では、主任牧師による様々な犯罪行為が何年も前から明らかであったにもかかわらず、副牧師や伝道師、リーダー的信徒は、当然なすべき行動を回避し続けてきました。
本当に理解できている事柄に対しては、決然と行動に移さなければなりません。

2.問題から逃げない。

①全ての問題は神が私を祝福してくださるための手段であると受け止める。

企業とクレーマーの戦いについて書かれた本があります。
その本に出てくる企業は、クレーマーを排除するのではなく、彼の希望をかなえる方向で努力したそうです。
そのクレーマーはお金が目的でなく、商品とサービスの品質向上だけが目的であったようです。
その企業とクレーマーとの関係は、そのクレーマーが死ぬまで何年も続きました。
結果として、真摯に対応した企業は業績は向上し、社会的評価も高いものになりました。
もしクレーマーをサタンからの回し者だと思っていれば、こうはならなかったわけです。

②問題に対処するとき、どのような態度が神の栄光を表すことになるかを考える。

私たちは問題を持ってくる人に対して、つい否定的な態度をとりがちです。
毅然とした態度をとることは必要ですが、けんもほろろな態度をとってはなりません。
相手の支配欲求に屈するのではなく、どのように対応すれば神の栄光をあらわすことが出来るだろうかと考えることです。

3.軽はずみな行動を避けるためには、どうしたら良いか?

①問題を長期的に捕らえるだけではなく、今日一日分の問題として捉える。

問題が余りに長引くと「今日こそは決着をつけてやる!」などと思ってしまいがちです。
しかしこれが後々私たちを苦しめる原因になることもあります。
そうならない秘訣は、問題が発生してから、解決するまでを一つのスパンとして見るのではなく、問題を解決するために、今日一日でできることは何かを考え、それか達成できれば良しとすることです。

②問題だけに目を留めない。

私たちが問題に翻弄されている最中であっても、花は咲き、鳥は鳴き、空には雲が流れているのです。
精神的に追い詰められると、食欲までなくす方がおられます。
ありのパパはどんなに悩んでいても三度の食事を欠かすことがありません。
ご飯を食べて美味しいと感じる自分に気づいて、「あぁ、自分の悩みなど大したことはない」と自覚するのです。

③「なぜ私だけが」と考えない。

毎年何万人もの人が罹患するガンという病気があります。
「なぜ自分だけがこんな苦しみに会わなければならないのか?」と言う人がおられます。
私たちにはガンになった理由を知ることは出来ませんが、ガンになった目的を知ることは出来ます。
それはガンになるまではガンで苦しんでいる人のことなど考えもしなかったのに、ガンになることによって自分と同じ苦しみを味わっている人々のことを思いやることが出来るようになるためではないでしょうか。

◎理解不能なことが起きたとき、正しい判断をくだすことが出来るために、日常生活の小さな出来事の中で自分を訓練したいものです。

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